装甲悪鬼村正
中佐:「……正確に報告しろ、大鳥中尉。貴官の行動はザ・ラックランドの事跡に倣う意味不明ぶりだ。私には到底理解し難い。納得のいく説明を求める」
中尉:「あら、どうしたことでしょう。わたくしはライ獅子心王の戦いのように単純明快な振舞いをしているつもりでしたのに。説明なんて一言で済んでしまいましてよ?」
中佐:「言ってみろ」
中尉:「悪代官がいたので退治しました」
中佐:「私はジャパニーズジョークには詳しくないのだがね」
中尉:「まあ。それはいけません、コブデン中佐!仮にも民政局の重鎮たるお方として、現地の風俗にも詳しくなくては――及ばずながら、わたくしがご教授いたしましょう」
中尉:「隣の家にサークル垣根が出来たってねぇ。Hey、SirCool!……さ、まずこの面白さを理解するところからどうぞ」
中佐:「…………好意は有難いが、どうやら私には一生掛けても無理のようだ。諦めよう。それで?私はこのまま延延と、限りある勤務時間を貴官一人に提供し続けるのか?」
中尉:「あら、これはわたくしとしたことが。お忙しい中佐にお手間を取らせて申しわけありませんでした。これにて失礼いたします。それでは、また――」
中佐:「報告を済ませろ!」
中尉:「悪代官が」
中佐:「それはもういい!最初から、わかるように話せ」
中尉:「むかしむかしあるところに、おじいさんとおばあさんがおりました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に……」
中佐:「何の話だ」
中尉:「今回の事件を最初から、聞き手が飽きないよう脚色を交えて物語仕立てにしつつお話ししているつもりなのですけれど。この後、桃から武者が産まれる超展開へ」
中佐:「……OK,OK.Nothankyou。貴官に適切な報告をする能力がないというのであれば仕方ない。私の把握している情報のみを頼りに判断を下すとしよう」
中尉:「最初からそうなさっていればよろしいのに。ジェントリ英国騎士は本当に素敵な方方。ちゃんと、・・・・・無駄な手間を踏んで下さいますもの」
中佐:「ああ……身体的あるいは知的に劣悪な者と言えど厭いはしない。むしろ保護する。ノブレス・オブリージュ貴顕の義務のうちだ。貴官は感謝した方がいい」
中尉:「それはもう、心から!わたくしより身体的あるいは知的に優秀なお方に感謝を。ところで中佐?重さに耐えかねて壊れた椅子の修理はもう済みまして?」
中佐:「……造りが雑で壊れた椅子の修理なら、な。今は快適にしている。気遣いは不要だ。そんなことより貴官の話をしようか」
中尉:「あら、何やらこの胸に響いてしまうお言葉。ペニンシュラの一室でも予約して下さったのかしら?」
中佐:「生憎とそこまで手が回らなくてな。営倉で我慢して頂こうか?」
中尉:「他でもない中佐のお誘いとあれば。けれど困りました。営倉といえば軍務上の失態を犯さなくては入れない桃源郷」
中尉:「巡察官任務を果たしているだけのわたくしにその資格がありますかしら?」
中佐:「よもやGHQの方針を理解していないとは言うまい?六波羅幕府の政治には不干渉。貴官の行動はこの方針に対する明確な違背だ」
中尉:「方針なら勿論、理解していましてよ。・・・・・・・・・・・・・・・大和国民の平安を確保するために、・・・幕府を・・・・・・・・・・信頼して一切を委ねる。そういう方針でしょう?」
中尉:「その方針に異論なんてありませんとも。幕府も人の組織。誤りを犯すことも・・・偶にはあるでしょうけれど、そんな場合のために、わたくしたちが監督しているんですもの!」
中尉:「この巡察官制度がそう。統治状況を実際に見て回り、もし間違いがあれば正す。なんて素晴らしいんでしょう!わたくし、この任務を誇りに思います」
中佐:「...」
中尉:「中佐?いかがなさいまして?わたくしの言ったことに何か間違いでも?」
中佐:「……これ以上の会話は無駄のようだ。大鳥中尉。貴官の巡察任務の中止を命ずる」
中尉:「あらら?それはいったい、いかなる理由でしょう」
中佐:「説明する義務は私にはない。命令だ、大鳥中尉。これより直ちに司令部へ出頭――」
中尉:「あら?もしもし?もしもーし。どうしたのかしらー、急に通信状況が悪くなりました。中佐のお言葉がさっぱり聞こえません」
中佐:「中尉!」
中尉:「あらあら大変どうしましょう」
何の話だwwwwwwwwwww
今はまだ第2章、いつか終わったかな...
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